遺言書が見つかったらどうする?種類・検認・開封の注意点を解説【2026年】

相続で遺言書が見つかったときの手続きを解説。自筆証書遺言は勝手に開封せず家庭裁判所の検認が必要です。遺言書の3つの種類、検認の流れ、遺留分、遺言があっても不動産を売る方法まで初めての方向けにまとめました。

遺言書が見つかったらどうする?種類・検認・開封の注意点を解説【2026年】

この記事でわかること(最短回答)

**遺言書が見つかったら、種類によって手続きが変わります。手書きの「自筆証書遺言」は勝手に開封せず、家庭裁判所で「検認」を受ける必要があります。

** 公証役場で作った「公正証書遺言」は検認不要ですぐ使えます。遺言があっても、一定の相続人には最低限の取り分(遺留分)が保障されています。遺言で不動産を相続した後、それを売ることも可能です。

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まず確認:勝手に開封してはいけない

手書きの遺言書(自筆証書遺言)が封筒に入って見つかった場合、その場で勝手に開封してはいけません。

自筆証書遺言は、家庭裁判所で「検認」という手続きを受ける必要があります。

検認前に開封すると、5万円以下の過料の対象になることがあります(開封しても遺言そのものが無効になるわけではありませんが、避けるべきです)。

まずは開けずに、遺言書の種類を確認するところから始めます。


遺言書の3つの種類

遺言書には主に3つの種類があり、手続きが変わります。

種類作り方検認特徴
自筆証書遺言本人が手書き必要手軽だが形式不備で無効のリスク
公正証書遺言公証役場で作成不要最も確実。すぐ手続きに使える
秘密証書遺言内容を秘密にして作成必要利用は少ない

法務局保管の自筆証書遺言は検認不要

2020年から始まった「自筆証書遺言書保管制度」を使って法務局に預けられていた遺言書は、検認が不要です。まず法務局に保管されていないか確認するのも有効です。


検認の流れ

自筆証書遺言(法務局保管を除く)が見つかったら、次の流れで検認を行います。

  1. 家庭裁判所へ検認を申し立てる — 被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所
  2. 必要書類を準備 — 遺言書、被相続人の出生〜死亡までの戸籍、相続人全員の戸籍など
  3. 検認期日に立ち会う — 相続人立ち会いのもと、裁判所が遺言書を確認・記録
  4. 検認済証明書を受け取る — これがないと相続登記などの手続きに進めない

検認は「遺言書の存在と内容を確認・保存する」手続きで、遺言が有効か無効かを判断するものではありません。


遺言があっても「遺留分」は保障される

遺言書に「全財産を長男に相続させる」と書かれていても、他の相続人が完全にゼロになるとは限りません。

配偶者・子・親などの一定の相続人には、「遺留分」という最低限の取り分が法律で保障されています。 遺言で取り分がなかった相続人は、多く受け取った相続人に対して「遺留分侵害額請求」ができます。

相続人遺留分の割合(目安)
配偶者・子法定相続分の2分の1
親のみ法定相続分の3分の1
兄弟姉妹遺留分なし

遺留分を巡るトラブルは複雑になりがちなため、心当たりがある場合は専門家への相談がおすすめです。

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遺言で不動産を相続したあと売るには

遺言によって不動産を相続した場合も、その後に売却できます。流れは次のとおりです。

  1. 検認(自筆証書遺言の場合)を済ませる
  2. 遺言書をもとに相続登記(名義変更)を行う
  3. 名義変更後、売却する

使う予定がない不動産なら、名義変更を済ませたうえで早めに売却するのが、維持費の面でも経済的です。老朽化した空き家や訳ありの物件でも、専門の買取業者なら現状のまま対応してくれます。

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まとめ

遺言書が見つかったら、手書きの自筆証書遺言は勝手に開封せず、家庭裁判所の検認を受けます。遺言があっても遺留分は保障され、遺言で相続した不動産は売却も可能です。

この記事のポイント

  • 手書きの遺言書(自筆証書遺言)は勝手に開封せず検認を受ける
  • 公正証書遺言・法務局保管の遺言は検認不要
  • 検認は遺言の存在確認の手続きで、有効・無効の判断ではない
  • 一定の相続人には遺留分(最低限の取り分)が保障される
  • 遺言で相続した不動産は、名義変更後に売却できる

相続した不動産の手続き全体の流れは、相続した不動産の手続き完全ガイドをご覧ください。

名義変更の手順については、相続した不動産の名義変更を自分でやる方法をご覧ください。

遺産分割でお悩みの方は、不動産の遺産分割でもめたときの対処法をご覧ください。


よくある質問(FAQ)

Q. 遺言書は勝手に開けていい?

A. 手書きの自筆証書遺言は勝手に開封してはいけません。家庭裁判所で検認を受ける必要があり、検認前に開封すると5万円以下の過料の対象になることがあります。公正証書遺言や法務局保管の遺言は検認不要です。

Q. 遺言書の検認とは?

A. 家庭裁判所が遺言書の存在と内容を確認・記録する手続きです。相続人立ち会いのもとで行われます。遺言が有効か無効かを判断するものではなく、相続登記などに進むために必要な手続きです。

Q. 遺言で財産をもらえなかったら諦めるしかない?

A. 諦める必要はありません。配偶者・子・親などには「遺留分」という最低限の取り分が保障されており、多く受け取った相続人に対して遺留分侵害額請求ができます。ただし兄弟姉妹に遺留分はありません。

Q. 公正証書遺言と自筆証書遺言の違いは?

A. 公正証書遺言は公証役場で作成され、検認不要ですぐ手続きに使えて最も確実です。自筆証書遺言は本人の手書きで手軽ですが、形式不備で無効になるリスクがあり、検認が必要です。

Q. 遺言で相続した不動産は売れる?

A. 売れます。検認(自筆証書遺言の場合)を済ませ、遺言をもとに相続登記(名義変更)を行えば、その後に売却できます。使う予定がなければ名義変更後に早めの売却がおすすめです。

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訳あり物件ナビ編集部
訳あり物件・事故物件・借地権・空き家の売却に関する情報を中立的な立場で調査・執筆しています。 掲載情報は公開時点のものです。最新情報は各公式サイトでご確認ください。